(第44本目)エレベーターアクション リターンズ

ACG AC タイトー 1994年


〜何の続編?〜

 確か筆者が「エレベーターアクション」と初めて出会ったのは小学生のころでしょうか。

 それは筆者の兄に連れられて、一緒に行った市街地のゲームセンターに置いてあった記憶があります。
当時小学生だった筆者がゲームセンターのゲームを楽しむのは、主に自宅の近所の駄菓子屋ゲーセンで、ハイスコアを出すとご褒美に駄菓子やプラモデルが貰えてしまうような、そんなほのぼのとした環境でゲームを楽しんでおりました。
(当時はファミコン発売前でしたから、テレビゲームという遊びは一般的ではありませんでした)

 今の時点でその頃を思い返すと、常に最新のゲームが入荷する市街地のゲーセンと異なり、住宅地に近い駄菓子屋ゲーセンでは、ゲームセンターから現役を退いたであろう古めのゲームや、コピーゲーム(笑)が非常に多かったような気がします。
 そして、このエレベーターアクションは駄菓子屋ゲーセンでは見かけないゲームであるとともに、ゲーム中の演出が非常に印象に残った作品でありました。

 一番印象に残った演出が、最初ビルに潜入するシーンでしょうか。


業務用から移植されたサターン版は、旧作『エレベーターアクション』をプレイすることが可能です!
今プレイしてみると…ム、ムズカシイ…!!(汗) よくこんなゲームを昔は長時間プレイできたものですねぇ(超汗)

 というのは、80年代の前半頃のゲームは、ゲームスタートの時にデモがあるのは珍しかったのです。
その頃はゲームスタート時に凝った演出があるゲームは殆ど無く、ただ画面の端から自機が登場して始まるシューティングゲームや、“STAGE1”などの表示がゲーム開始が出るだけのゲームで、プレイヤーが操作をしなくても見れるようなデモンストレーションは、ステージを何面かクリアしたあとのご褒美であることが殆どだったような気がします。
(有名なところでは“パックマン”で偶数面クリア毎のデモである“ブレイクタイム”でしょうか…その頃は、ゲーム中のデモンストレーションが見れるようになるまでゲームを上手になることが、一種のスティタスだったような気がしますねぇ(笑))

 また、エレベーターアクションは兄が得意なゲームでしたので、兄がゲームオーバーになるまでテーブル筐体の2P座席でプレイを観るハメになってしまうのですが、ステージクリア時にスポーツカーに颯爽と乗り込んでビルから脱出する主人公を見て、「スゴイ格好イイ!」とか思ったりしたものです(笑)

 電灯を銃で叩き落としたり、エレベーターで敵を押しつぶしたり、銃を持った敵を両足ジャンプキックで倒す(笑)など、色々な演出が印象に残ったエレベーターアクションでしたが、今回はその続編の「エレベーターアクションリターンズ」をご案内させていただきます!

〜ストーリー〜

 21世紀初頭。不景気からくる治安の乱れや貧富の差が、テロリスト達を活性化していた。だが今、凶悪なテロリストに立ち向かうべく3人の精鋭たちがここに集結した。



彼らに下された任務は、テロリスト達の占拠する高層ビルなどに侵入して証拠物件を入手し、速やかに脱出すること。
                      凶悪なテロ犯罪を阻止するため、彼らスペシャルチームの闘いがはじまる。

〜ちょこっとゲームリプレイ〜 


3人のキャラクターからセレクト! スタートの前にステージの簡単な紹介がされるぞ、重要な情報が無いかきちんと読んでおこう!
ミッション1はビルに潜入し機密書類を入手する任務だ! この面のステージ構成にニヤリとするゲーマーは…結構年かさかも(笑)


前作と同じく、エレベーターを有効利用してステージを攻略するようになるのだが…今回はライフゲージ制なのでラクチン(笑)
(右端画面)ステージのところどころには、障害物が設置されている。しかしうまく利用すれば…


このとおり、ドラム缶が爆発して敵を吹っ飛ばす!+ボーナスポイントだ!! ちなみに照明が消えていればボーナスは2倍だ!
また、接近戦では敵を殴れ! イーディー(女性キャラ)の場合はショットボタン→ジャンプボタンで、パンチ→キックの連携技だ!


ある程度ビルを下に降りていくと…いきなり銃撃、そしてビルが爆発! ヘリコプターからボス(?)が登場!!
最近はアクションゲームでも、こういう演出は少なくなりましたよねぇ(追憶)


そして地下駐車場で車に乗って脱出! 今回はスポーツカーではなくて、バンであることが泣かせます(笑)
次のミッション2は空港テロの鎮圧作戦だ! もはや「エレベーターアクション」の要素が薄くなっているような気が(爆笑)

〜思い出〜

 さて、本作品「エレベーターアクションリターンズ」は、業務用ゲームのアクションゲームには珍しく、低難易度のゲームであったと思います。そして、深夜のお客が少ない静かなゲームセンターでのプレイは、素晴らしいBGMや空薬莢が転がる音まで再現した凝ったSEなど、細かく描き込まれたドット絵やゲームの低難易度とも合わせて、非常にプレイし易いゲームであったと思います。

 ですが筆者は、本作品のプレイに慣れるにしたがって、少しずつ不満を感じるようになっていきました。
その不満を列記すると、
ルートがほぼ一本道なので、攻略の幅が少ない
(4面のラストでの上段ジャンプ速攻ルートくらいしか分岐がない)
ルートがほぼ一本道なのに、早くクリアした事に対するボーナススコアなど、速攻クリアの褒美がない
または、ゲームの展開を早くするために、タイム制限を厳しくしてほしかった

そして、これは筆者のワガママですが、
(ローリングサンダーのように)弾数制限がほしかった
   ※潜入とはいえ、むやみに銃が乱射できるのはスパイの美学に反する(笑)

…まぁ、弾数制限は初心者がプレイしづらくなる要因なので、制限が無いほうが正解かもしれませんが(苦笑)

 ですがこれらの不満は、ゲーム初心者が本作品をプレイするのならば、ゲームは一本道のほうがプレイ&ゲームクリアし易いのは明白ですから、筆者の自分勝手な(一方的な)主張であるかもしれません。
(過去のボードシミュレーションのように、マニアがそのホビーを潰すような事では本末転倒ですからねぇ)

 でも、そのほぼ一本道のルートの中でも、下層の敵へサブウエポンを落としてスコアを稼いだり、エレベーターにサブウエポンだけ乗せて上層の敵を倒したり、ランチャーが敵弾を消せるのを利用して敵をまとめて倒したり、銃を使わないでステージクリアしたり、プレイする自分にとって格好イイと感じるプレイをすることが可能です
 というわけで筆者はスコアなんて関係なしに自分で格好良さを感じるプレイをしておりました(笑)
(プレイしていて楽しいからこそゲームですからね)

 さて、この作品のエンディングについてですが、……何回プレイしても、2種類しか確認できませんでした。
本作もタイトー製らしいエンディング(笑)しかないのでしょうか?
 もし3つ目のエンディングをご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ筆者にメールで教えてください!


 さて、気が向いたときに書く脱線話です。

 筆者がゲームBGMが好きなのは、昔からこのHPをご覧の方はご承知のとおりだと思います。このエレベーターアクションリターンズも、BGMの格好良さに惹かれて音楽CDを購入してしまったのですが、そのインナーで疑問に感じるシーンがあったのです。
 それは、コレ(↓)なんですが…
(画像が荒くてスイマセン…)
……あれ? 3人同時プレイですか??

 おそらくは、企画時のイメージ画像だと思いますが、もしかしたら、自分が3人同時プレイできる基板が存在する事を知らなかっただけですか? 
それとも、テスト基板のみ開発されていたのでしょうか? 
本作は人気ゲームと違い、あまりゲーム誌でも特集されませんでしたから謎が多い作品であります(笑)

05/03/10

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