(第24本目)ドラゴンヴァラー

ACG プレイステーション ナムコ 1999年



〜何の続編?〜

 世の中にファンタジー世界最強のモンスターとして知られる、ドラゴン。
ドラゴンとつくゲームは数あれど、今回はドラゴンバスターの続編、“ドラゴンヴァラー”をご案内します。

 1984年発売の“ドラゴンバスター”(ナムコ)、私はこのゲームにある思い出があります。
ゲームセンターで、なんと4方向レバーの筐体に入っていたのです!
(恐るべしナムコランド<ナムコ直営店!)
 当時の自分は、そんな事気付かずにゲームをプレイしていたのですが、塔の上部の方で、斜め2段ジャンプが出来ないと飛び移れない場所(先の部屋には貴重なアイテムがある)の行き方は本当に悩みましたよ。
 ……今では笑い話ですけどね。
今ではね。

 そして1987年、ファミコン版に“ドラゴンバスター”がアレンジ移植されました。
コンシューマ機らしく、業務用の良かったところを残しながら操作方法を変更。(ジャンプボタンの追加が有難かった) アイテムも増やして、難しかったゲーム難度も簡単にアレンジされた、なかなかの好ゲームでした。
問題は、結構クリアまで長時間費やすゲームだったのにセーブ機能が無いため、余程暇がある人間でなければクリアが不可能だったということではないでしょうか(笑)


筆者の場合は、業務用よりも後年ファミコンに移植された“ドラゴンバスター”を中心にプレイしていました……
今プレイすると……「に…2段ジャンプができねえっ!」 ……年のせいでしょうか。いや、きっと久しぶりだからだよ…(現実逃避(笑))

 そして、1989年、前作も結構売れ行きが良かったので、気を良くしたナムコからファミコン版独自のシリーズ続編、“ドラゴンバスターU”がリリース。その結果、ドラゴンバスターファン激怒(苦笑)
 何が悪いというか、悪評判の一番の原因が、弓矢がメイン武器ということでしょうか。
別にこのゲームが“ドラゴンバスタ”ーの続編という必要性が無かった訳で、おそらく、“ドラゴンバスター”のタイトルがついていなければ、購入しなかったゲーマーが殆どでしょう。

 自らの手で“ドラゴンバスター”シリーズに泥を塗り付け、幕を降ろしたかに見えたナムコ。
まさか10年も経過してから続編をリリースするとは思いませんでした(笑)

〜ストーリー〜

 小古より人間に敵対してきた強大な魔物、ドラゴン…… 
そして、そのドラゴンを倒す宿命をせおった一族、滅竜士…… 
 天敵どうしである彼らの戦いは、決して、終わることはない。 

 静かな山村、ブライズ…… 
宿命の戦いは、この村でも繰り返されていた…… 

 突然ドラゴンと滅竜士の戦いにまきこまれ、妹、エリーナを失ったクロヴィスは 
絶望にうちひしがれていた…… 

 しかし、彼はふたたび立ちあがる。 
復讐の炎にその身をこがし…… 

〜ちょこっとゲームリプレイ〜 


過去の思い入れのあるゲームが、最新のCGで表現される! 個人的にそういう雰囲気好きです(笑)
(「良く描き込んであるなぁ……」)と思いました。ちなみに、クリアするとOPムービーが変わります(ひゅう)


ドラゴンによって炎上する村、そこでクロヴィスは最愛の妹、エリーナを失う。妹の無残な死を前に激怒するクロヴィス!
瀕死の滅竜士から“魔剣”を譲り受けたクロヴィス。そしてただ一人、強大なドラゴンに闘いを挑む!


惜しくもドラゴンを逃がしてしまったクロヴィス。そして5年後……ドラゴンの噂を聞き、ラクシス王国に辿り着いたのであった
王国の砦はモンスターに占拠されていた、即戦闘!! そしてクロヴィスは一人の少女を助け出す。


“ドラゴンバスター”と同じく分岐でステージを選ぶのだが……この第1章の選択でシナリオが大きく分岐する!注意!!
辿り着いたラクシス王城は反乱部隊によって占拠されていた! そして、その城の中には……

〜思い出〜

 流石ナムコだと思いました。
過去の名作をアレンジ移植する場合、下手なアレンジをかけると一気に駄作に変身してしまうものですが、
(前回のドラゴンバスターUに懲りたのか)きちんとまとまりのある良いゲームになっています。

 また、シナリオが分岐していることで、時間のあるゲーマーには何回か繰り返し遊べる構造になっています。
(ちなみに自分は20時間ほどかけて、全シナリオをクリアしました(笑))

 もともとが2D横視点のアクションゲームだったので、3Dポリゴンにアレンジされたことに不安を感じていたのですが、(N64の悪魔城ドラキュラ黙示録のトラウマかも……(笑))ジャンプ中の自分の位置を影で判断するコツを覚えると、格段にゲームが楽になります。
 “兜割り”など、ちょっとエフェクトが派手に感じる部分があるかもしれませんが、個人的には全然OKでした。

 ゲームバランスは、慣れると殆ど死ぬような箇所がないので、上手になったゲーマーは単調に感じると思います。その一番の原因は……やっぱり回復魔法でしょうか。
 というか、体力回復が出過ぎです。中盤以降は回復アイテムは殆ど出ないほうが良かったのではないかと思います。一週目はともかく、周回を重ねる毎に段々とアイテム出現率を落としていくような工夫が欲しかったと思います。

 でも、ゲームをあまりプレイしたことがない方には、ちょうど良い難易度なのかもしれません。
初めてゲーム機を購入するユーザーにとっては、親切なチュートリアル等、かなりお薦めできる一品です。

 青竜伝説(ドラゴンスピリット)の影に、ひっそりと隠れていたドラゴンバスターシリーズ最新作である“ドラゴンヴァラー”…
今では少なくなってしまった数少ないアクションゲームとして、その道のゲーマーにも結構お薦めの一品です。

01/11/04

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