(第20本目)スターイクシオン

STG プレイステーション ナムコ 1999年



〜何の続編?〜

 まだ“8ビット機”と呼ばれる、ファミコンがゲーム機の主役だった時代……
拡大縮小機能も備えていないハードでは、3Dの表現をする事が至難の技でした。
 決して技術的には不可能だった訳ではありません。ライン(線)で構成されたゲームも存在はしていましたが、単色(ワイヤーフレーム)で無機質な世界では、肥えたゲーマーの目にとっては魅力あるゲームとは認められず、大抵が儚く消え去っていきました……。

 そのような状況で、ナムコから「スターラスター」と呼ばれる、疑似3Dのゲームが発表されました。
3Dゲーム化において、かなりの労力が掛かる部分…背景(地形)の3D化(<これに失敗すると画面がカクカクしてしまう)その問題を、“宇宙空間だから背景は星だけ”“敵はスプライトの切り替えで遠近感を表現”で解決し、なめらかな3Dスクロールを実現した、数少ない良質なデキの疑似3Dのゲームだったのです!


>今の肥えたゲーマーの目から見ると、寂しいゲーム画面に見えます……、見えますがっ!当時はイマジネーションでカバーしていました!!(笑)
>確か250KBROM(1メガの1/4位のROM)で供給されたゲームであったので、グラフィックは貧弱です。でも、当時は確かに“宇宙”を感じたのです!

 ところが、「スターラスター」は業務用、家庭用ともにあまりヒットしませんでした。
このことについては様々な原因が考えられます。

シミュレーションゲーム的要素があった(自分で星を救出・敵を攻略するルートを組まなくてはいけない)
BGMがなかった
(やっぱり無いと寂しい・・・・・・BGMのON/OFF切替がPS版アンソロジーのようにあれば……)
レーダーが見辛かった
(3次元世界を無理に2次元表示のレーダーにしてしまっため……頭のなかで立体的に想像する必要があった)
敵がランダム配置のミッションで、絶望的な状況が頻繁に生じた
(それに気づいた後は、ダメなパターンはすぐリセット(笑))

 ユーザーの中心であったチルドレンは、『与えられた環境でゲームをする事』に慣れきり、“ドラクエ”“マリオ”のように『何をすれば良いか(何をしたらクリアになるか)分かり易いゲーム』の方が嗜好が合ったのだと思います。
 加えて言うならば、「スターラスター」のように、『自分の力で道を切り開くゲーム』は、同じナムコ製の“ドルアーガの塔”が好きなようなユーザーくらいにしか支持されなかったのです。

 この「スターラスター」には先ほど列挙したような欠点がありましたが、果たしてそれは欠点なのでしょうか?
逆に、それらをゲームの進化と考え、順応できたユーザーにとっては名作となり得たソフトだったのです。
 『プレイヤーに自由を与えすぎた』、今思えば、時代に早すぎる登場だった「スターラスター」……
評価が「良い」〜「悪い」まで顕著に開きがあったゲームだと思われます。

 今回は、その続編である「スターイクシオン」をご紹介します。

〜ストーリー〜

 時は25世紀。

 人類は銀河系をも越え、殖民星を開拓するまでに発展を見せていた。
 (↓「ブラストオフ(AC)」)
 宇宙海賊との局地的な戦争は度々起こっていたが、常に人類が勝利を収め、

 宇宙を手に入れたと誰もが信じて疑わない頃……。

 様々な宇宙種族らが大挙して人類への侵攻を開始したのである。

 獰猛な宇宙昆虫軍団「ギャラガ」、異次元生命体「バッツーラ」、宇宙海賊「ボスコニアン」、
 
(↓「スターブレード(AC)」)                 (↓「ギャラクシアン3(AC)」)
 機械生命体「ウイムズ」、そして謎の高度知的文明「サディーン」。

 かくて銀河史上最大規模の戦争が勃発、UGSF(銀河連邦宇宙軍)は、この類を見ない 

 混戦に対処すべく、独立戦略遊撃部隊「チームガイア」を結成した。

 チームリーダー「ロイ・ハニック」とともに、高機動戦闘機「ガイア」が今飛び立とうとしている。

〜ちょこっとゲームリプレイ〜 


地球へと襲い掛かるギャラガ軍団! 色々なキャラが登場するムービーですが、ある意味ナムコの宇宙戦争史かも(笑)
それを迎え撃つ「ガイア」「ジオソード」「ギャラクシップ」! 最初「ギャラクシアン」の自機に見えなかったりして(笑)


「スターラスター」と同じく、まず三つのモードから選択、当然ゲーマーは「コンクエスト」でプレイ!
(でも「コマンド」も面白かった)
前作と異なり、“惑星”“基地”のほかに、“開発コロニー”“エネルギープラント”も防衛しなければならない! 忙しい!!


数種類の自機から選択できるのだが、個人的には“ジオソード”が大のお気に入り!
(このフォルムかっちょいぃつ!(笑))
まずは味方に隣接している敵の部隊へワープ! 速攻で撃破せよ…敵中型艦撃沈!!


時間が経過するとともに敵の攻撃も激しくなるが、味方にもNPCのパイロットが補充されていく、更に深まる戦略性!
しかし、地球連邦軍も“ドラグーンJ2”
(「ギャラクシアン3」の24人乗り(笑)戦闘艇、攻撃力強い〜!)がロールアウト! 決着をつけろ!!

〜思い出〜

  個人的には、初めてポリゴンのゲームを見て感動したのが、ナムコ製の「スターブレード(AC)」でした。
当時、ゲームセンターで見たときには圧倒的な迫力で、とりつかれたようにプレイしていました。
 「スターブレード」では自機の操縦ができず、画面に出現する敵を照準・撃墜していくのですが、当時は(「あの戦艦を下部から攻撃したい」とか「もっと加速しろっ」)など不満点がありました。

 現時点で、そのフラストレーション(自機が操作できる)を一気に解決できるゲームが、この「スターイクシオン」、時代と共に進化したハードで実現したのですが……まさか家庭でこんなゲームができるなんで、「スターブレード」をゲームセンターでやり込んでいた当時は、夢にも思いませんでした

 ゲームの内容は、ほぼ「スターラスター」と同じ構成になっています。
戦略を練る〜基地から発進〜敵を撃破〜基地へ帰還、(謎を解きながら)この繰り返しでゲームを進めることになります。

マニア心をくすぐる演出も多く、「スターラスター」が好きな人にはたまらない一品だと思います。
 また、「スターラスター」発売当時チルドレンで、ダメなゲームと認識していたユーザーの方も、試しにプレイしてみるのも良いかと思います。この世界観を“格好イイ!”と思える方は、きっと相性OK!です(笑)

 ちなみに、敵と敵が接触しても(例えば“ボスコニアン”と“ギャラガ”が接触しても)その種族の間では戦闘は起こりません。
ひょっとして宇宙平和を乱しているのは地球連邦軍が原因!?とか思ったりして(笑)

“ゲームオーバー”=“宇宙の平和”っていうのもなんか悲しいなぁ……(むぅ)

01/10/07

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